【WEBTOON】断食魔女と肉食神官~拾った子供が聖女に選ばれた魔女のお話~【コミカライズ】
(全く! セドリックといい、お父さんといい、わたしを甘やかし過ぎじゃない?)
周りにたくさん人がいるっていうのに、目頭が少しだけ熱くなってしまう。
「ジャンヌ、せっかく来ていただいたのですし、伯爵には神殿の中でお待ちいただいたらいかがでしょう? 積もる話もあるでしょうし、ここではゆっくり話ができませんから」
その時、ふと背後から声がかけられた。
セドリックだ。
父も彼のことは知っていたらしく、微笑みながら挨拶を交わしている。
「宜しいのですか、主任神官様」
「ええ、もちろん。せっかくですし、昼食をご一緒しましょう。私も伯爵とお話したいことがありますし、是非」
なんだか分からないけど、お父さんとセドリックの間で、勝手に話が進んでいる。
(まあ、いっか)
久々の再会なんだし。
ため息を吐きつつ、わたしは少しだけ微笑んだ。