【WEBTOON】断食魔女と肉食神官~拾った子供が聖女に選ばれた魔女のお話~【コミカライズ】
「このお店なんかどうでしょう? ジャンヌの好みだと思いますよ」
セドリックは街の様子に詳しく、色んなところを案内してくれた。
アンティーク家具の店とか、手頃な値段の雑貨屋とか、アクセサリーや服、靴屋など。
わたしが嫌がるだろうって分かっていたらしく、高級店は案内されなかった。全部、これまでの貯金や給料で買えるお値段だから、見ていてとても安心するし、地に足がついている感じがする。
セドリック本人は『高給取りだ』って自分で豪語していたぐらいだし、そもそもが王弟という身分だ。こういった庶民的な店はあまり利用しないだろうに。
「貴女に楽しんでもらうために、ちゃんと予習したんですよ」
「ああもう! 言わんで良いんですよ、そういうことは!」
お願いだから。ちゃんと自分で察するから! これ以上無駄にドキドキさせないでほしい。
けれど、わたしの憎まれ口にもめげず、セドリックは嬉しそうに目を細めた。
「それだけ貴女のことを大切に思っているということです。黙っていても十分に伝わりませんから、きちんと言葉にしたほうが良いでしょう?」
「うぅ……」
大切とか、そういう単語をあんまり出さないでほしい。恋愛関係は前世で懲りてるから、耐性を全部どこかに置いてきてしまっているんだもの。これまで意地を張りまくっていた分、どうしていいか分からないし。
セドリックは街の様子に詳しく、色んなところを案内してくれた。
アンティーク家具の店とか、手頃な値段の雑貨屋とか、アクセサリーや服、靴屋など。
わたしが嫌がるだろうって分かっていたらしく、高級店は案内されなかった。全部、これまでの貯金や給料で買えるお値段だから、見ていてとても安心するし、地に足がついている感じがする。
セドリック本人は『高給取りだ』って自分で豪語していたぐらいだし、そもそもが王弟という身分だ。こういった庶民的な店はあまり利用しないだろうに。
「貴女に楽しんでもらうために、ちゃんと予習したんですよ」
「ああもう! 言わんで良いんですよ、そういうことは!」
お願いだから。ちゃんと自分で察するから! これ以上無駄にドキドキさせないでほしい。
けれど、わたしの憎まれ口にもめげず、セドリックは嬉しそうに目を細めた。
「それだけ貴女のことを大切に思っているということです。黙っていても十分に伝わりませんから、きちんと言葉にしたほうが良いでしょう?」
「うぅ……」
大切とか、そういう単語をあんまり出さないでほしい。恋愛関係は前世で懲りてるから、耐性を全部どこかに置いてきてしまっているんだもの。これまで意地を張りまくっていた分、どうしていいか分からないし。