【WEBTOON】断食魔女と肉食神官~拾った子供が聖女に選ばれた魔女のお話~【コミカライズ】
「ねえ、セドリック。あの大きな建物はなにか知ってる?」
ずっと甘々の雰囲気でいるなんてわたしにはとても耐えられない。適当に目についたものを指差し、話を逸らすことにする。
「ああ、あれは病院ですよ」
「え、病院?」
この世界にもちゃんと存在していたの? ……って、そりゃ当たり前か。聖女不在の時とか、ないと困るもんね。そういえば、母の病気が酷くなったときは、父が街から医者を呼んでくれたんだっけ。
「気になるなら、少し中を覗いてみましょうか」
セドリックはそう言って、わたしの手を優しく引いた。
「えぇ? だけど、患者でもないのに迷惑になりません?」
「平気ですよ。神殿からの視察と言えばいいですし、邪魔にならないようにすれば良いだけですから」
正直気になるので、そう言ってくれると嬉しい。
だけど、現世の病院って一体どんな感じだろう?
恐る恐る中に入ってみたら、ホテルみたいに上品で高潔な空間が広がっていた。
「うわぁ……」
これは決して感嘆の声ではない。むしろ逆。
建物内の様子を見たら分かるけど、現世では一部の富裕層しか、満足に病院を利用できないのだ。
ずっと甘々の雰囲気でいるなんてわたしにはとても耐えられない。適当に目についたものを指差し、話を逸らすことにする。
「ああ、あれは病院ですよ」
「え、病院?」
この世界にもちゃんと存在していたの? ……って、そりゃ当たり前か。聖女不在の時とか、ないと困るもんね。そういえば、母の病気が酷くなったときは、父が街から医者を呼んでくれたんだっけ。
「気になるなら、少し中を覗いてみましょうか」
セドリックはそう言って、わたしの手を優しく引いた。
「えぇ? だけど、患者でもないのに迷惑になりません?」
「平気ですよ。神殿からの視察と言えばいいですし、邪魔にならないようにすれば良いだけですから」
正直気になるので、そう言ってくれると嬉しい。
だけど、現世の病院って一体どんな感じだろう?
恐る恐る中に入ってみたら、ホテルみたいに上品で高潔な空間が広がっていた。
「うわぁ……」
これは決して感嘆の声ではない。むしろ逆。
建物内の様子を見たら分かるけど、現世では一部の富裕層しか、満足に病院を利用できないのだ。