【WEBTOON】断食魔女と肉食神官~拾った子供が聖女に選ばれた魔女のお話~【コミカライズ】
36.血の繋がりと母と、娘
「あんにゃ!」
ペチペチと頬を叩くひんやりと冷たくて小さい手のひらの感触に、わたしはゆっくりと目を開けた。
ふっくらと丸い頬、愛らしい大きな瞳。未だ生え揃っていない短い髪は、桜みたいに綺麗なピンク色をしている。
「マリア」
小さなマリアはベッドにつかまり立ちをして、プルプルとおしりを震わせて、やがてぺたんと床に座り込んだ。チャレンジ精神旺盛で、同じことを何度も繰り返す愛らしいマリアの姿に、わたしはついつい苦笑を漏らす。
「ほら、こっちにおいで? 一緒にねんねしようか」
わたしはそう言って、マリアのことを抱き上げた。
体の上に乗っけても全然重くない――――っていうか、寧ろなんだか心地良い。ミルクの香りがする柔らかな頬に頬ずりをしながら、ポンポンと頭を撫でてやる。
「あぅんにゃ!」
「ん? ジャンヌさん、って言ってるの? 上手上手」
ハッキリと発音はできていないけど、わたしを呼んでるんだってことはなんとなく伝わってくる。マリアは両手をバタつかせながら、何度も何度も「あんにゃ!」ってわたしのことを呼んだ。
ペチペチと頬を叩くひんやりと冷たくて小さい手のひらの感触に、わたしはゆっくりと目を開けた。
ふっくらと丸い頬、愛らしい大きな瞳。未だ生え揃っていない短い髪は、桜みたいに綺麗なピンク色をしている。
「マリア」
小さなマリアはベッドにつかまり立ちをして、プルプルとおしりを震わせて、やがてぺたんと床に座り込んだ。チャレンジ精神旺盛で、同じことを何度も繰り返す愛らしいマリアの姿に、わたしはついつい苦笑を漏らす。
「ほら、こっちにおいで? 一緒にねんねしようか」
わたしはそう言って、マリアのことを抱き上げた。
体の上に乗っけても全然重くない――――っていうか、寧ろなんだか心地良い。ミルクの香りがする柔らかな頬に頬ずりをしながら、ポンポンと頭を撫でてやる。
「あぅんにゃ!」
「ん? ジャンヌさん、って言ってるの? 上手上手」
ハッキリと発音はできていないけど、わたしを呼んでるんだってことはなんとなく伝わってくる。マリアは両手をバタつかせながら、何度も何度も「あんにゃ!」ってわたしのことを呼んだ。