【WEBTOON】断食魔女と肉食神官~拾った子供が聖女に選ばれた魔女のお話~【コミカライズ】
7.救世主に出会えたかもしれません
もう一人の来訪者は、黒地に金糸の装束を身に纏った、緑色の髪の男だった。丸眼鏡にもじゃもじゃ頭で、イケメンとは程遠い容姿をしている。
「誰なんですか、あなたは」
彼が魔法使いであることは間違いない。しかも、国お抱えの優秀な魔法使いだ。だけど、わたしにとってはただの不法侵入者。神官様もろとも即刻叩きだしてやりたい。
「ボクはサイリック。見ての通り、天才イケメン魔法使いだよ」
ニカッと笑みを浮かべつつ、魔法使いはわたしの手を握る。
「天才……イケメン…………」
「そうそう! サイリックは本当に天才なんですよ! まあ、イケメンっぷりは私には多少劣りますがね」
「多少……」
面倒くさいのが増えたせいで、言い返す気力はゼロだ。もう、わたしは置いて二人で勝手にやって欲しい。
「以前お話したでしょう? 魔法使いの知り合いがいるって。彼にジャンヌ殿の発明品を紹介したところ、是非実物を見て見たいというものでね。こうして連れてきたわけです」
「ああ、さいですか」
「それから、もう一つ目的があるんですけど」
「良いです。聞きたくないので」
正直言ってもう、理由なんてどうでも良い。神官様の持参したフルーツを食べながら、わたしは大きなため息を吐く。
そもそも、わたしが許可を出すまでもなく、魔法使いは家中を物色している。これはもう、台風にでも見舞われたと思って、過ぎ去るのを待つしかない。
「誰なんですか、あなたは」
彼が魔法使いであることは間違いない。しかも、国お抱えの優秀な魔法使いだ。だけど、わたしにとってはただの不法侵入者。神官様もろとも即刻叩きだしてやりたい。
「ボクはサイリック。見ての通り、天才イケメン魔法使いだよ」
ニカッと笑みを浮かべつつ、魔法使いはわたしの手を握る。
「天才……イケメン…………」
「そうそう! サイリックは本当に天才なんですよ! まあ、イケメンっぷりは私には多少劣りますがね」
「多少……」
面倒くさいのが増えたせいで、言い返す気力はゼロだ。もう、わたしは置いて二人で勝手にやって欲しい。
「以前お話したでしょう? 魔法使いの知り合いがいるって。彼にジャンヌ殿の発明品を紹介したところ、是非実物を見て見たいというものでね。こうして連れてきたわけです」
「ああ、さいですか」
「それから、もう一つ目的があるんですけど」
「良いです。聞きたくないので」
正直言ってもう、理由なんてどうでも良い。神官様の持参したフルーツを食べながら、わたしは大きなため息を吐く。
そもそも、わたしが許可を出すまでもなく、魔法使いは家中を物色している。これはもう、台風にでも見舞われたと思って、過ぎ去るのを待つしかない。