【WEBTOON】断食魔女と肉食神官~拾った子供が聖女に選ばれた魔女のお話~【コミカライズ】
「ちょっと待って下さい、ジャンヌ殿! 貴女、今まで私の名前を呼んでくださったことがありませんよね? どうしてサイリックの名前は呼ぶのですか?」
「そんなの、尊敬度合いの違いに決まっているでしょう?」
「じゃあじゃあ、ジャンヌ殿は私のことは尊敬してくださらないと」
「当たり前でしょう?」
全く、何を分かり切ったことを……呆れて言葉も出ない。
「残念だなぁ、セドリック。お前でもフラれることがあるのか」
サイリック様はクックッと喉を鳴らしつつ、神官様が持って来たバスケットを腕に持つ。
「未だフラれていません。これからゆっくりと口説き落とすつもりなんですから、サイリックは黙っていてください」
「いや、冗談キツイです。ありえませんて」
本気で嫌悪感しか湧かないし、恋愛絡みの冗談だけは勘弁してほしい。そもそもわたしは人と関わりたくないんだから。
「だ、そうだぞ? セドリック」
そう言ってサイリック様はわたしと神官様の肩をポンと叩く。
だけどその途端、ブゥンと大きな音を立てて身体が大きく震えだす。足元に眩い光――――魔方陣が見え、わたしは思わず目を見開いた。
「え? ちょっ……!」
見えない力に身体が大きく引っ張られる。
刹那。
目を開けたら、そこはもう、わたしの家の中じゃなかった。
「そんなの、尊敬度合いの違いに決まっているでしょう?」
「じゃあじゃあ、ジャンヌ殿は私のことは尊敬してくださらないと」
「当たり前でしょう?」
全く、何を分かり切ったことを……呆れて言葉も出ない。
「残念だなぁ、セドリック。お前でもフラれることがあるのか」
サイリック様はクックッと喉を鳴らしつつ、神官様が持って来たバスケットを腕に持つ。
「未だフラれていません。これからゆっくりと口説き落とすつもりなんですから、サイリックは黙っていてください」
「いや、冗談キツイです。ありえませんて」
本気で嫌悪感しか湧かないし、恋愛絡みの冗談だけは勘弁してほしい。そもそもわたしは人と関わりたくないんだから。
「だ、そうだぞ? セドリック」
そう言ってサイリック様はわたしと神官様の肩をポンと叩く。
だけどその途端、ブゥンと大きな音を立てて身体が大きく震えだす。足元に眩い光――――魔方陣が見え、わたしは思わず目を見開いた。
「え? ちょっ……!」
見えない力に身体が大きく引っ張られる。
刹那。
目を開けたら、そこはもう、わたしの家の中じゃなかった。