【WEBTOON】断食魔女と肉食神官~拾った子供が聖女に選ばれた魔女のお話~【コミカライズ】
(ここは…………そうだ! マリアが住んでる神殿)
昨夜は昔話を読み聞かせながら、マリアと二人で眠りについた。ふわふわの天然湯たんぽを抱き込んで、えらく熟睡できたという感覚はある。
だけど、さっきのくぐもった声は、絶対にマリアのものじゃない。
(っていうかあれ、男の声!)
勢いよく振り向けば、無駄に整った美しい彫刻みたいな顔が視界に飛び込んできた。朝から揚げ物を食べたみたいな、ものすごい胸焼けのするキラキラしさだ。
誰あろう、神官様である。
「な……な、な…………!」
途端、湧き上がる怒りの感情。起き上がろうにも身体をギュッと抱きしめられていて、身動きが取れない。
しかし、本気で怒っているときは、案外言葉が出てこないものらしい。唇をわななかせつつ、わたしはその場で硬直する。
「んん……」
その時、もう一度神官様が声を上げた。随分とまぁ気持ちの良さげな声だ。次いで首筋に柔らかな感触が触れる。温かく、少し湿った何か。それが何なのかなんて考えたくもない。
思わず肘鉄を入れたら、ぐえっと大きな悲鳴が上がった。
昨夜は昔話を読み聞かせながら、マリアと二人で眠りについた。ふわふわの天然湯たんぽを抱き込んで、えらく熟睡できたという感覚はある。
だけど、さっきのくぐもった声は、絶対にマリアのものじゃない。
(っていうかあれ、男の声!)
勢いよく振り向けば、無駄に整った美しい彫刻みたいな顔が視界に飛び込んできた。朝から揚げ物を食べたみたいな、ものすごい胸焼けのするキラキラしさだ。
誰あろう、神官様である。
「な……な、な…………!」
途端、湧き上がる怒りの感情。起き上がろうにも身体をギュッと抱きしめられていて、身動きが取れない。
しかし、本気で怒っているときは、案外言葉が出てこないものらしい。唇をわななかせつつ、わたしはその場で硬直する。
「んん……」
その時、もう一度神官様が声を上げた。随分とまぁ気持ちの良さげな声だ。次いで首筋に柔らかな感触が触れる。温かく、少し湿った何か。それが何なのかなんて考えたくもない。
思わず肘鉄を入れたら、ぐえっと大きな悲鳴が上がった。