【WEBTOON】断食魔女と肉食神官~拾った子供が聖女に選ばれた魔女のお話~【コミカライズ】
テーブルに並べられたお料理は、まるで豪華ホテルで出されるモーニングのようだった。
みずみずしいサラダに、ほかほかと湯気の立つスープ。焼き立てのパンが数種類と、ベーコンやソーセージに香草の練り込まれたオムレツ。フルーツの盛り合わせに、この世界でいうコーヒー的な飲み物やミルク、果物ジュースが並ぶ。
「……まさかとは思いますが、毎日こんなに豪勢なんですか?」
今日が特別ならば良い。だけどこれ、量も多けりゃ種類も多い。バターの香りも強いし、胃もたれが確定してしまう。
「そうですよ? 朝食はしっかりとらないと」
神官様は目を丸くして首を傾げる。わたしは思わず頭を抱えた。
皆で手を合わせ、食事を始める。
料理は当然美味しかった。やっぱりここの料理人の腕は良い。すごく良い。
でもなぁ。
「…………あの、明日からキッチンって借りられます?」
「キッチン? そりゃ、使ってもらって構いませんが、なぜ?」
「わたし、自分で朝食を準備します」
美味しいけど、こんな生活を続けていたら、すぐに身体を壊してしまう。
少なくとも、わたしには合わない。
洋食ならトースト一枚、和食ならおにぎり一個程度で良いのよ、マジで。