【WEBTOON】断食魔女と肉食神官~拾った子供が聖女に選ばれた魔女のお話~【コミカライズ】
「言っとくけど、わたしは反対ですからね。王太子殿下がどう思うかはともかく、マリア側に選ぶ権利がないのはあんまりです。この子はまだ六歳ですから」
「――――ジャンヌ殿ならそう言うと思いました」
神官様が苦笑する。わたしは思わず唇を尖らせた。
「だったら、何で断らないんですか?」
「断れる相手じゃないことぐらい、ジャンヌ殿なら分かるでしょう? 現状は婚約を強要されているわけじゃありませんし、相手は王族ですよ?
それに、王室とは上手く付き合っておいたほうが、マリア様にとっても得なことが多いです。一生飼い殺しになったり、利用されるばかりでは気の毒でしょう?」
「それは……まぁ、そう思いますけど」
神殿生活を強要されている時点でマリアは十分気の毒だ。まだたったの六歳なのに、自分の未来を自分で決めることもできないなんて酷すぎる。
わたしなら躊躇なく逃げ出すわ。
「ねぇねぇ、セドリック」
「はい、なんでしょうマリア様?」
「王太子殿下って誰?」
先程までは食事に夢中だったマリアが、唐突に話に割って入る。自分の進路が勝手に決められつつ有るというのに、なんとも無邪気な声だ。まぁ、話を理解できていないのだから仕方ないけど。
「王太子殿下というのは、この国の王子様のことですよ」
「王子様⁉ それって、シンデレラに出てくるあの⁉」
「シンデレラ?」
神官様はキョトンとした表情を浮かべ、小さく首を傾げる。
「――――ジャンヌ殿ならそう言うと思いました」
神官様が苦笑する。わたしは思わず唇を尖らせた。
「だったら、何で断らないんですか?」
「断れる相手じゃないことぐらい、ジャンヌ殿なら分かるでしょう? 現状は婚約を強要されているわけじゃありませんし、相手は王族ですよ?
それに、王室とは上手く付き合っておいたほうが、マリア様にとっても得なことが多いです。一生飼い殺しになったり、利用されるばかりでは気の毒でしょう?」
「それは……まぁ、そう思いますけど」
神殿生活を強要されている時点でマリアは十分気の毒だ。まだたったの六歳なのに、自分の未来を自分で決めることもできないなんて酷すぎる。
わたしなら躊躇なく逃げ出すわ。
「ねぇねぇ、セドリック」
「はい、なんでしょうマリア様?」
「王太子殿下って誰?」
先程までは食事に夢中だったマリアが、唐突に話に割って入る。自分の進路が勝手に決められつつ有るというのに、なんとも無邪気な声だ。まぁ、話を理解できていないのだから仕方ないけど。
「王太子殿下というのは、この国の王子様のことですよ」
「王子様⁉ それって、シンデレラに出てくるあの⁉」
「シンデレラ?」
神官様はキョトンとした表情を浮かべ、小さく首を傾げる。