【WEBTOON】断食魔女と肉食神官~拾った子供が聖女に選ばれた魔女のお話~【コミカライズ】
21.勘違いなんてしません、してません
時間が経つにつれ、広間にたくさんの人が集まってきた。
どれも知らない顔だから、王室側からの招待者なのだろう。身なりや立ち振る舞いを見るに、如何にも『貴族様』という感じだ。
「————前から思っていたのですが、ジャンヌ殿は隠遁生活を送っていた割に、所作が美しいですよね」
何を思ったのか、神官様がそんな話題を切り出す。
「隠遁生活を送っていた割に……ってのはあまり関係ないと思いますし、自分じゃよく分かりませんけど」
っていうか、単に『所作が美しい』で良いじゃない。わたしは思わず顔をしかめた。
「いえいえ。立ち居振る舞いというのは教育や環境がものを言いますから。貴女のそれはどこか洗練されていて、見ていて惚れ惚れしますよ」
「そういうもんですかねぇ……」
神官様に倣って、わたしもぐるりとあたりを見回す。
確かに、わたしの場合は、これが最初の人生じゃない。前世では学校である程度の礼儀作法を習ったし、短いながら社会人経験だってある。TPO的なものは実地で学んできたと言っていい。
引きこもりをしているのは現世に限った話だし、神官様の言うことは一理あるのかもしれない。
どれも知らない顔だから、王室側からの招待者なのだろう。身なりや立ち振る舞いを見るに、如何にも『貴族様』という感じだ。
「————前から思っていたのですが、ジャンヌ殿は隠遁生活を送っていた割に、所作が美しいですよね」
何を思ったのか、神官様がそんな話題を切り出す。
「隠遁生活を送っていた割に……ってのはあまり関係ないと思いますし、自分じゃよく分かりませんけど」
っていうか、単に『所作が美しい』で良いじゃない。わたしは思わず顔をしかめた。
「いえいえ。立ち居振る舞いというのは教育や環境がものを言いますから。貴女のそれはどこか洗練されていて、見ていて惚れ惚れしますよ」
「そういうもんですかねぇ……」
神官様に倣って、わたしもぐるりとあたりを見回す。
確かに、わたしの場合は、これが最初の人生じゃない。前世では学校である程度の礼儀作法を習ったし、短いながら社会人経験だってある。TPO的なものは実地で学んできたと言っていい。
引きこもりをしているのは現世に限った話だし、神官様の言うことは一理あるのかもしれない。