(琉衣くんは)極甘な国に閉じこめたい


玄関を通り、階段を上る。


小雪ちゃんは
ほんとに良い子だなぁ。

僕が言った通り
何も言葉を発せず
ついてきてくれて。



自分の部屋に着き
僕は小雪ちゃんの手を離した。



「さぁ、入って」


「ひひ…広い…お部屋だね……
 私の部屋の…3倍はありそう……」


「気にせず
 好きな場所でくつろいで」


「私は…ここでいいよ……」


ここでいいって。

小雪ちゃんが立ってる場所
入ってきたドアの前だよ。

部屋に入って、まだ1歩目。


僕の部屋に入って
緊張してるんだね。


ウブな反応が可愛すぎだから
もっともっと
ドキドキさせちゃうね。

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