(琉衣くんは)極甘な国に閉じこめたい
琉衣くんは
椅子に座る私の後ろに立ち
「ねぇ、小雪ちゃん」
突然、私の肩に両手を置いた。
いきなり触られたんだもん。
驚きすぎて
「ひぃゃい!」
私の肩が飛び跳ねちゃったよ。
近いよ、近すぎ。
琉衣君のキレイ顔
私の顔の真横にあるんだよ。
私のほっぺの温度
ドキドキで爆上がりしちゃう。
「僕のお姫様には
海外に興味を持ってくれたら
嬉しいんだけどなぁ~」
「わわ私
海外が嫌いとかじゃないよ」
ただ、今まで
興味がわかなかっただけで……
「行きたいなって思った国はないけど
こんな国に住みたいって
いうのはあるし」
「小雪ちゃんが住みたい国?」
「うん」
「どんな国?」
それは……
「言えないかな……」