(琉衣くんは)極甘な国に閉じこめたい
「僕が頼んでも、教えてくれない?」
「恥ずかしすぎだもん……」
「こんなに必死に、頼んでるのに?」
うぅぅぅぅ~~。
私の顔を覗き込みながら
困り目のワンコで
おねだりするのはやめて。
キュートすぎて
口が滑っちゃいそう。
いやいや、これは言えない!
絶対にドン引きされちゃうから!
「僕がウインクしてもダメ?」
ひゃっ!
甘いウインクが飛んできた。
しかも私の顔の真横。
こんな至近距離から。
胸がキュンキュンって
飛んでいきそうになっちゃう。
「僕が小雪ちゃんのことを
ぎゅーって抱きしめても
教えてくれない?」
ヒャっ!
抱きしめもダメだよ!
だからダメって言ったのに……
心の中でひっそりとだけど……
琉衣くんは宣言通り
椅子に座る私を
後ろから抱きしめてきた。
ギューギューって。
ドキドキする。
心臓が壊れちゃいそう……