(琉衣くんは)極甘な国に閉じこめたい


「言ったでしょ? 僕はそのままの
 小雪ちゃんが好きだって」


「言われたけど……」


「何でも知りたいんだ。 
 大好きな子のことは、全部ね」


「……」


「だから小雪ちゃんが感じたことは
 素直に僕に話して欲しいな」



そこまで言うなら……

「ちゃんと言うね」


「ありがとう」



琉衣くんは満足げに微笑むと
私の隣の椅子に腰を下ろした。


「小雪ちゃんは
 どんな国に住みたいの?」


「それはね……」


「うん」


「言葉にするの
 恥ずかしすぎなんだけどね……」


「いいよ、言ってみて」




「私に……

 甘々な国……です」





「えっ?」


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