(琉衣くんは)極甘な国に閉じこめたい
ほら、私の想像していた通り。
琉衣くんが固まっちゃったし。
きっと思ってるんだろうな。
そんな都合のいい国
あるわけないじゃんって。
ここまでバレたら
もうどうなってもいいか。
私の想い、全部話しちゃえ。
覚悟を決めた私。
隣に座る琉衣くんの方に
上半身を向ける。
「私が住みたいのはね
国民みんなが
そのままの私でいいよって
言ってくれる国なの。
私のダメなところを
非難するんじゃなくて
笑って許してくれる。
自分もそんなところがあるから
気にしない良いよって
みんなが私に優しいんだ。
そういう国があったら……
いいなって……」
はぁあぁぁぁ~。
ほんと
自己中すぎな願望だ。
琉衣くんに伝えたら
自分が最悪な人間に
思えてきちゃった。
自分を呪う重いため息しか
出てこないよ。