(琉衣くんは)極甘な国に閉じこめたい


 
「琉衣くん、なんで
 全部のカーテンを閉めたの?」


「ほんとはね
 真っ暗にしたかったんだ。

 小雪ちゃんの瞳に
 僕以外が映りこまないようにね。

 でも

 何も見えなくなっちゃったら
 僕の顔も
 わからなくなっちゃうでしょ?

 僕も小雪ちゃんの表情を
 全部見たいし、
 この薄暗さがベストだね」



「……そう…だね」


私の手を握った琉衣くん。

ベッドまで連れてきてくれた。


琉衣くんが座ったから
私も彼の横に腰を下ろす。



私の手、まだ
琉衣くんに繋がれたままだよ。


心臓の爆動が止まらない。


ドキドキしてること
つないだ手から
琉衣くんにバレちゃいそう。


ひゃっ!!

極甘な瞳で
私のことを見つめないで。


ドキドキで……心臓……
止まっちゃいそうなんだもん……

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