【完結】好きな人と同期に挟まれました〜叶わない恋だとしても〜
「時間までまだ結構あるから、買い物でもする?」
「……あ、うん。そうだね」
聖の準備の良さに、驚かされる。
「花霞って、普段そういう服着てんの?」
「……ヘ?」
「へ?じゃなくて、いつもそういう服着てるのって聞いてるんだよ」
そう聞かれると、なんだか答えにくい……。
「……いつもは、こんなんじゃないけど」
「へえ? いつもはどんな格好してんの?」
え、めっちゃ質問攻めしてくるじゃん!
「どんなって……。別に、普通だけど」
「なんだよ、普通って」
「だから……。普通は普通だよ」
色々聞かれると、恥ずかしいよ。
「ふーん……。ってことは、これは俺のために着てくれてるってこと?」
「……え? あ、まあ、そうだね」
デートと言われると、身構えないとなあなんて感じて、普段着ないワンピースとかを着た訳だし……。
そういうことに、なるのかな?
「へえ。可愛いんだな、花霞」
「か、可愛いっ!?」
「……そんなに驚くことか?」
聖の言葉に驚いて、目を見開く私を見て、聖は笑っている。
「そりゃあ、驚くよ……」
医者の仕事してる時はほぼすっぴんだし、白衣ばかり着てるし。