【完結】好きな人と同期に挟まれました〜叶わない恋だとしても〜
「サンドイッチか……。いいな」
サンドイッチ、食べたくなったな。
「後で買いに行こうかな」
なんとなく聖にも教えてあげたいと、スマホを片手にメッセージ画面を開く。
【この前一緒に行ったサンドイッチのお店、テレビで紹介されてたよ】
送信した後、すぐに既読がついた。
「はやっ……」
え、もう起きてるの? そっか、昨日当直って言ってたっけ……。
じゃあ、起きてるか。
【それ俺も見た。びっくりだよな!】
なんだ、聖も見てたんだ……。なら教えてあげなくても良かったかな。
【見てたんだね、聖も】
【たまたまな】
聖とは同期ということもあり、なんでも話せることが多い。 でも唯一、話せないことがあった。
それが恋の話だ。 聖に恋の話も相談出来たら、良かったのになあなんて思ったけど……。
今は気まずくなりそうだから、話せそうにない。
【当直、お疲れ様。ゆっくり寝てね】
返信をしてスマホを閉じると、再びコーヒーを口にする。
ふと思うのは、聖はいつから私のことが好きだったのか、という疑問だ。
聖と出会った頃は、聖は何を考えるのか分からなくて、掴めない男だなって思ってた。