【完結】好きな人と同期に挟まれました〜叶わない恋だとしても〜
✱ ✱ ✱




「花霞、お待たせ」

「聖、呼び出してごめんね」

 聖は私のために、来てくれた。

「いや。気にしなくていい、そんなこと」
  
 聖は優しいから、そう言ってくれる。

「……ありがと」

「で、話って?」

 聖は私にカフェオレの缶を゙ほら゙と渡して、隣に座ってくる。

「あ、ありがとう」

 私はそれを受け取り、再び口を開く。

「あのね、聖……」

「ん?」

 聖は私に視線を向ける。

「あの時……私のこと、本気だって、言ってくれたよね?」

「ああ、言った」

 私は聖の目を見つめる。

「何度も言うけど、俺はおまえのことずっと本気だよ。 本気で、大好きだ」

「……ひじ、り」

 聖の目が素直に見れないのは、なぜだろう。

「花霞のことは、俺が守りたいって思ってる」

 聖は私の手を握ると、私の髪の毛を優しく撫でてくる。

「ねえ、聖……」

「ん?」

 聖は、優しそうな表情を浮かべている。
 
「……私、もう少しだけ、考えてもいいかな」

「もちろん」
 
 優しい聖は、笑顔を向けてくれる。

「ありがとう。 ごめんね、聖」

「謝るなって。 言ったろ?俺は待ってるって」
 
「……うん」
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