色褪せて、着色して。~悪役令嬢、再生物語~Ⅰ
 ヒューゴ・アレン・クラレンス。
 身長171cm。体格は細マッチョ。
 細い目に色白の肌。
 顔の偏差値はいたってフツー。
 性格は、温厚で無口。
 ゲームが大好き。休みの日はいつだって、ゲームしがち。

 そんな彼のおうちは元伯爵。
 元男爵家の我が家と違って身分は高い。
 ヒューゴの父親は学校の経営者。私立の学校を幾つも経営している。
 母親は不動産経営。首都にマンションを幾つか持ってる。
 祖母は有名な舞踏家。
 祖父は元政治家。

 こんなに条件の良い男は他にいないでしょ?
 と知ってからは猛アタック。
 こんな美人に言い寄られたことのないヒューゴはあっさりと私に恋をしてくれた。

 一年の秋には婚約成立。
 あとは、イチャイチャラブラブしながら。
 卒業後の結婚に備えるだけだった。

 …それが。
 3年生になって、あの女の登場によって。
 全部が壊れた。
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