#妻たちの逆襲
数ヶ月後。

「お前は死ね!殺してやろうか!」

ほらね、ほらまた理不尽な暴力。

「お前はなんで俺の邪魔をするんだ!」

邪魔なんてしてない!と思いつつ

手当り次第ティッシュやクッションを

投げてくるのを当たらない事を祈る。

「何でお前はいつもそうなんだよ!

俺の邪魔ばっかしやがって!」

そう言って伸びてきた腕は

また私の首を捉え締め付けてくる。

「なんだその顔は!」

キッと睨みあげたら見つかってしまい

更に強くなる腕の力。

「もう!やめてよ!」

苦しくて仕方がないので腕から逃れようと

旦那の腕を引っ張ると

「お前も殴った!これでお互い様だな!」

と首から腕を外し体を抑え込まれ

「お前はなんで俺の邪魔をするんだよ!」

って言われながらフローリングに抑え込まれ

「大体いつもお前は俺の邪魔ばっかりして

何がしたいんだ!」

と理不尽な言葉と共に顔面に唾を吐かれた。

「信じられない!なんでそんなに怒るわけ?

大体風呂入るねって言いながら私入ったのに、

あなたがゲーム片手にしながら居たから

ちゃんと聞いてなかっただけでしょ。

私ちゃんと言ったもん。」

反抗も虚しく

「それでも俺が風呂入るタイミングぐらい

把握しとけよ!お前主婦なんだろ!」

なんとも凄い言いがかりだ。

そんなものその日の気分で変わるのに

把握なんて出来ない。

帰ってきてすぐ入る時もあれば、

ご飯食べた後や、日付が変わる直前に

入ったりするのにそんなの分かるわけがない。
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