うさぎ系女子はライオン系男子に翻弄されて
でも、誰とも目が合わないように顔を伏せてたせいで、前にいた人に気が付かなかったわたしは、教室のドアの手前で、

「きゃっ!!」

「わっ」「ごめんなさい!」

反射的に謝って、頭をあげると…



その人の顔を見るよりも前に、頭皮に鋭い痛みが走った。

「いたっ…」

まさか。
恐る恐る見てみると、


…わたしの髪の毛が、ぶつかった人の学ランの第2ボタンに引っかかってしまっていた。



「かなり絡まっちゃったね」

思いのほか優しい声に顔をあげる。


「…っ?!」


思わずわたしは息をのんだ。
< 2 / 22 >

この作品をシェア

pagetop