優しい微笑みに騙されて
「あ、見て‼︎ゆかさんだよ」
朝、学校に投稿すると誰かの声が聞こえた。こういうのは、聞きたくない。どうせみんあ、私の悪口でも言っているのだろうから。
「朝から人気だね。ゆかちゃん」
隣にいたるなはそう言うが、私は信じられない。
(嫌な方での人気なんだよね)
「もう!本当にゆかちゃんはネガティブ思考だね」
るなはそう1人でぶつぶつ呟いているけれど、私は自分がネガティブ思考だとは思ってはいない。けれど、人の性格など自分ではそう分からない物。誰がどう思うかはその人の勝手ってことだと思う。
「ストライア」
突然、通りすがりの誰かが私の耳元でそう呟く。その言葉に一気に寒気がしてくる。
(何…?この気持ち)
気持ち悪い。寒い。そして怖い。そんな感覚に陥る。急に頭が動かなくなった。目の前が真っ白になる。
「ゆかちゃんっ‼︎危ない‼︎」
大好きな幼馴染の叫び声が聞こえる。危ない?
「やめろ‼︎押すな」
「おい‼︎なんだよこれ‼︎」
「だ、誰か助け…」
学校の生徒たちの騒ぎ声も聞こえる。何が起こっているのかが何もわからない。
「ゆかちゃ……あ……い……げ…」