王様に逆らった時【完】
「お、お邪魔しますっ」
久しぶりに入れてくれた想ちゃんの部屋は、紺色で統一されたとても清潔感のある部屋になっていた。
「早く寝れば?」
目線も合わせず、放たれた言葉。
「……想ちゃんは寝ないの?」
もう23時なのに。
「今日は床で寝る。」
「…ベットに一緒にねちゃダメ?」
…怖くて誰かの体温を感じてないと寝れる気がしない。
「ダメに決まってんだろ。」
間髪入れず即答で答えられる。
「どうして…?」
そ、そんなに一緒に寝ちゃダメなのかな。
…小さい頃はいつも一緒に寝てくれたのに。
「…はぁ。お前さ、ちょっとは警戒しろよ。」
深いため息に、心が重たくなる。
「…け、けーかい?」
言葉の意味がわからなくて首を傾げる。
「…もういいよ。俺は床で寝るから。」
何かを諦めたような表情をして、布団を敷いて背を向けて寝てしまった。
無言で消された電気にさえびっくする。