王様に逆らった時【完】
差し込む太陽に明るくて目を覚ます。
「ん、」
「お、おはよ。」
気がつくと想ちゃんはもう起きていて、部屋にあるイスに座っている状態だった。
朝なのにとても疲れた顔をしてる想ちゃんに違和感を覚える。
いつの間にか寝ちゃってた。
「…お前のいびき凄すぎて全然眠れなかったんだけど。」
いつもより掠れた声。
「え!?うそっ。」
…いびきなんて今までかいたことなかったのに。
「今日学校なのに、寝不足で倒れたらどうしてくれんの?」
いつもの王様オーラ。
低い声に体が震える。
「ええ、ど、うしよう…」
たっ、助けるとか?
「お詫びして。」
「お、わび?」
予想もしてなかった言葉に、頭が混乱する。
「俺を寝不足にさせた罰として。」
ニヤッと上がる唇は、悔しいけれどカッコいい。
「な、何をすればいいの?」
「日曜日、10時に家の前集合な。」
それだけ言って、部屋を出て行ってしまった。
はっ、私も自分の部屋に戻って準備しないと!!