王様に逆らった時【完】


ぐるぐる巡る思考。


…私どうしたらよかったんだろう。


想ちゃんが私のことを好きな可能性?



そんなの一ミリだって感じたことはない。



いつも意地悪で王様だったもん。



一度でも突き放したらいなくなってしまいそうな想ちゃんにしがみ付いてきたんだもん。



「あ、さくらちゃん!」



「幸村先輩…」



相変わらず可愛くて元気な幸村先輩の登場にびっくりする。


文化祭だからなのか、いつも以上にお化粧もしてて、とっても輝いている。



…やっぱり私とは違う。




「シンデレラ役だったんだね!!ちょーー可愛かったよおお!」


微笑む頬にエクボが浮かび上がる。



可愛いなんて…



「あ、ありがとうございます」




「想太は嫉妬で気が狂いそうになってたけどねえ」



どこか嬉しそうに微笑む幸村先輩。



その言葉に耳を疑う。




「どういうことですか…?」



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