王様に逆らった時【完】
「おっと、これ以上余計なこと言ったら殺められるわ。」
口に手を当てて、焦っている様子の幸村先輩。
私の頭の中にはハテナがたくさん浮かび上がる。
「えっと?」
「…さくらちゃんって、想太のこと好きでしょっ!?」
ぐんっと近づいてくる顔に思わず仰反る。
キラキラとした瞳で、突拍子もない発言をする幸村先輩にびっくりする。
「え!?あ、ととと突然なにをっ、」
図星をつかれて分かりやすく動揺してしまう。
…なんでバレちゃったの!?私いつも必死に隠してるのに。
「あはははっ!わかりやすくて可愛い!!」
引き寄せられて、抱きしめられる。
…幸村先輩とってもいい匂いする。女の子って感じだ。
私が想ちゃんのことが好きでも、想ちゃんはきっと幸村先輩のことが…
「あ、あの、幸村先輩は好きな人いるんですか?」