王様に逆らった時【完】
「はぁ!!なんて健気なの!可愛すぎるんだけど!!」
飛びついて抱きしめてくる幸村先輩にびっくりする。
「えええ、」
すごくフローラルで女の子って感じの香りがする。
それに比べて私は舞台終わりだし、汗臭くないかな。
「私決めた!!さくらちゃんをうんと可愛くする!!メイクとヘアーの特訓しよう!!」
幸村先輩の言葉。
こんなかわいい先輩が私ために特訓してくれるなんて、夢みたい。
…想ちゃんの言いなりになってばかりいちゃだめだ。
変わるって決めた。
「ありがとうございます。想ちゃんに逆らうのは怖いけど、私可愛くなりたいっ。
想ちゃんにふさわしい女性になりたいです!」
綺麗なって可愛くなって想ちゃんを振り向かせてドキドキさせたい。
私ばかりドキドキしているのは、もう終わりにしたい。