王様に逆らった時【完】


いつもと違う髪もメイクも着こなしも、早く想ちゃんに見せたくてソワソワしながら朝ご飯を食べていたときに携帯がなった。



『今日試合前で朝練あるから先に行ってる。』




想ちゃんからのメッセージだった。



…そっか、もうすぐ大切な試合なんだよね。




てことはこの姿を一番に想ちゃんに見てもらえないのか。



残念だな。



でもちょっと早めに行って、想ちゃんが体育館から出てくるのを待ってよう!




「いってらっしゃーい」



いつもより20分ほど早く、家を出た。




想ちゃんのいない通学路はとても殺風景に感じる。



「え、あの子可愛くない?」



「モデルさんかな?」



「天使みたい!」



…なんかすごく注目を浴びてる気がする。



みんなこっちをチラチラ見て、何か話してる。どうしようやっぱり何かおかしいのかな?

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