王様に逆らった時【完】
耐えながらなんとか学校に着いたものの、みんなの視線は強くなるばかり。
…私そんなにおかしいのかな。
自然と俯きがちになってしまう。
でも、せっかく幸村先輩に教えてもらったんだから自信持たなきゃ。
学校へ着いてすぐ、体育館からはバスケ部の人たちの声が聞こえる。
体育館の入り口前で想ちゃんが出てくるのを待つ。
「あ、」
「いや、今日も監督鬼だったわ。」
「俺、今日一限から小テストだ!忘れてた。」
部活が終わったのかバスケ部の人たちが体育館からたくさん出てくる。
その十何人もの人の波と遭遇した。
この中に想ちゃんがいるはずなんだけど、見当たらない。
するとバスケ部の人たちと目が合う。
「え、あの子誰?」
「ちょー可愛くね!?」
「学校にこんな子いたか?」
…ああ、またなんかヒソヒソ話されてる。