保健室でイケナイ関係(短)
「よかった、ふさぎ込んで寝ているから調子が悪いんじゃないかと思って心配したよ」
「え?あ、いえいえ。私はただサボろうと、」
「ん?」
「いえ!なんでも!!」
危ない。口が綺麗に滑るところだった。
何でもベラベラ喋ってしまいそうになるのは、この人があまりにも現実離れしていて、この世の者とは思えなくて……あ、そうだ。
まるで少女漫画に出てくる主人公の相手役に似てるんだ!
つまり私は……浮かれているんだと思う。
「漫画の中の人と現実に話せているみたいで、もう最高のシチュエーション……!」
「え、漫画?」
「いえ、何でも!」
危ない、また声に出ちゃってた!
急いで口を塞いだ私に、男の人は爽やかに笑った。