保健室でイケナイ関係(短)
「こら」
「いた!」
「またボーとしてる。俺を前にして妄想にふけるの禁止」
「そ、そうは言われましても……こんなに顔が良い題材を前にして、妄想するなとは無理な事をおっしゃる……!」
「聞こえてるからね?」
「そうでした、すみません!」
両手で顔を覆って、恥ずかしさに悶える。
だって、だってだって、こんなイケメンに押し倒されるシチュエーションを自ら体験することなんて、なかなかないよ!?妄想も捗っちゃうよ……!
すると「はあ~」と何かを諦めたらしい男の人が、あっさりと私の上から退いた。
だけどベッドから降りるわけではなく、なぜか私の隣に並んで座っている。
二人並んでベッドの上……。
このシュールな絵面を、もしも保健室に入ってきた人が見ると……あぁ、ちょっと想像したくない。