保健室でイケナイ関係(短)

「こら」

「いた!」

「またボーとしてる。俺を前にして妄想にふけるの禁止」

「そ、そうは言われましても……こんなに顔が良い題材を前にして、妄想するなとは無理な事をおっしゃる……!」

「聞こえてるからね?」

「そうでした、すみません!」



両手で顔を覆って、恥ずかしさに悶える。

だって、だってだって、こんなイケメンに押し倒されるシチュエーションを自ら体験することなんて、なかなかないよ!?妄想も捗っちゃうよ……!


すると「はあ~」と何かを諦めたらしい男の人が、あっさりと私の上から退いた。

だけどベッドから降りるわけではなく、なぜか私の隣に並んで座っている。


二人並んでベッドの上……。

このシュールな絵面を、もしも保健室に入ってきた人が見ると……あぁ、ちょっと想像したくない。

< 15 / 44 >

この作品をシェア

pagetop