保健室でイケナイ関係(短)

ここで私が勢いよく首を横に振ったのは、言うまでもない。

いや、だって……ダメでしょ。これ以上は。


いくらなんでも!



「流されないで、私!いくら顔が良くても……いくらイケメンだからって!」

「いや聞こえてるからね」



ギュッと私を抱きしめる腕に力がこもるさく先輩。

あー……ほどよい窮屈感と温かさで、思わず眠ってしまいそう……。


こんなイケメンを前に寝るなんてもったいないことはしないけど!



「さく先輩、聞いていいですか?」

「なに?」

「少女漫画でキュンとするセリフを言ってもらってもいいですか?私のベストスリーがあるのですが、」

「なんでだよ、嫌だよ」

「どうしても先輩に言ってもらいたいセリフがあるんです!」

「……じゃあ、俺が知ってる少女漫画のセリフ、言ってみてもいい?」

「(イケメンが知っている少女漫画のセリフ!?)」

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