保健室でイケナイ関係(短)
なんだろう、なんだろう!?
そのパワーワードが聞けただけで、もうお腹いっぱいな感じがあるけど――
「はい!お願いします!ボイスレコーダーの用意も完璧です!」
「ねえ、仮にも病人としてここにきてるんだから、もうちょっと声を落としたら?」
「甘い言葉の前に、厳しい言葉でテンションを下げるんですよね。王道ですね……!」
「違うよ、リアルに言ったんだよ」
もう埒が明かない――とでも言いたげなさく先輩は、私の体の向きをグルンと変えて、二人寝転がったまま向かい合った。
目を開けると先輩の端正な顔立ちが……!
キラキラ光って輝いて、眩しくて目が潰れてしまいそうになる。
「(心のrecだけじゃ足りない……)」
ボイスレコーダーの準備OKと言ったけど、スマホの動画を準備していた私。ちゃっかりとカメラのフォーカスを先輩の顔に向けて……よし、完璧。