保健室でイケナイ関係(短)
「じゃあ今までのやり取りはなんだったんですか……っ」
「いや美奈ちゃんが面白いことしよって言うから、拾った漫画の知識を最大限に活用したまでだけど」
「も……もう~……」
全身の力が抜ける。
もうヤダ、今日帰りたい……。
「私をからかって楽しかったですか……」
「楽しさ半分、あとは、うん、そうだなぁ……」
「?」
私をチラリと見て、言おうか言うまいかしばらく考えたような、さく先輩。
そして意を決したのか、口を開く。
「楽しさ半分、あとは――
どんな手を使っても君をオトしたいっていう年上の意地、かな」
「へ?」
「……~っ」
少し照れた顔で、そしてなぜか拗ねたような顔で……
さく先輩は手を首の後ろにあてて項垂れた。
「たぶん伝わってないと思うけど」と言う声は、先輩にしてはとても小さい声。