保健室でイケナイ関係(短)

「(よかった!なんだ、いるんじゃん。なんで何も喋らないの?

あ、調子が悪くなったとか!?そっか、保健室に来てるんだもんね、元気なわけないか)」



シャッ――とカーテンを開ける。

すると、そこにいたのは――



「人形……?」

「いや、生きてる生きてる」



そう言って、綺麗に笑う男の人の姿。

髪は猫毛なのか毛先がクルンとカールしていて、明るい茶色。背が高くて、手足が長くて、顔は小さくて……。

そして、その小さい顔に、綺麗に並べられたパーツ。

そのパーツのどれをとっても、文句のいいようがないくらい美しさ。その美しさは、まるで人形みたいだった。

< 9 / 44 >

この作品をシェア

pagetop