子作り婚の行方。~年上で暴君な後輩と、私の秘密の恋~
「まったくもう、自分で取りに来ればいいのよ。ほーんとに秘書課はムカつくわ。今度竜神さんにビシッと言ってもらいましょ」
「喧嘩になっちゃいますよ」
「そうよねー」
先輩とふたり、あははと笑い合う。
もしこの場に彼がいたら、言われるまでもなく『取りに来てください』とキレぎみに内線電話をかけ直しただろう。
「円花ちゃん、私が行くわ。クリアファイルよね?」
「いえいえ大丈夫ですよ」
書類事件以来、水咲先輩にも気を使わせている。疾風さんも秘書課には行くなと言って代わりに行ってくれるが、甘えてばかりはいられない。
「届けるだけですから」
心配そうな先輩にガッツポーズを見せて総務課を出た。
あれきり時野さんとは話をしていない。
無視はされるが特になにもされていないし目立った噂も耳に入らない、内緒の書類作りはもう二度と引き受けるつもりはないから大丈夫だろう、彼女も懲りたはずだし。
「喧嘩になっちゃいますよ」
「そうよねー」
先輩とふたり、あははと笑い合う。
もしこの場に彼がいたら、言われるまでもなく『取りに来てください』とキレぎみに内線電話をかけ直しただろう。
「円花ちゃん、私が行くわ。クリアファイルよね?」
「いえいえ大丈夫ですよ」
書類事件以来、水咲先輩にも気を使わせている。疾風さんも秘書課には行くなと言って代わりに行ってくれるが、甘えてばかりはいられない。
「届けるだけですから」
心配そうな先輩にガッツポーズを見せて総務課を出た。
あれきり時野さんとは話をしていない。
無視はされるが特になにもされていないし目立った噂も耳に入らない、内緒の書類作りはもう二度と引き受けるつもりはないから大丈夫だろう、彼女も懲りたはずだし。