子作り婚の行方。~年上で暴君な後輩と、私の秘密の恋~
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「おはようございます」
「竜神さん、おはようー」
水咲先輩に遅れて私も「おはようございます」と挨拶をする。
彼は変わらぬ薄い笑みを口もとに浮かべて軽く頭を下げた。
「桃井さん、昨日はなにかありましたか?」
「大変でした。竜神さんがいなかったから、すっごく忙しかったです」
「そうですか」
あははと明るく笑って「嘘ですよ。なにも問題ありませんでした」と報告すると、疾風さんもつられたようにフッと笑う。
ほら、結構大丈夫。
母は強しだ。私はちゃんと乗り越えられる。
朝の笑顔が自信となって、その勢いのまま日中は普通に過ごした。
後は、彼に話をするだけ。
今朝のような笑顔で、さよならって言わないと。