子作り婚の行方。~年上で暴君な後輩と、私の秘密の恋~
「おはようございます」
頬を上げて気持ちを落ち着ける。
今日明日に退職できるわけじゃない。引き継ぎが済むまで辛抱しないと。
「円花ちゃん、ごめん、ちゃんとお願いできる?」
「はい」
朝から水咲先輩は忙しそうだ。課長に呼ばれたりバタバタしている。
「このファイル、海外事業部に届けて欲しいの」
「了解です」
廊下に出て、総務課の扉を閉めると肩の力が抜けた。
「ふぅ」
彼の近くから離れるとホッとするな。
別れ話になるとオフィスラブは大変だなぁ、としみじみ思う。しかも席は隣だし。
そして、無事海外事業部にファイルを届け、エレベーターに乗ろうとしたときだった。
開いた扉を見て、ハッとして息を呑んだ。
辰上社長と藤原専務がエレベーターの中にいたのである。
頭を下げてそのまま閉じるボタンを押すと「乗りなさい」と声をかけられて、それは社長の声だった。
そう言われては乗るしかない。
「失礼します」
頬を上げて気持ちを落ち着ける。
今日明日に退職できるわけじゃない。引き継ぎが済むまで辛抱しないと。
「円花ちゃん、ごめん、ちゃんとお願いできる?」
「はい」
朝から水咲先輩は忙しそうだ。課長に呼ばれたりバタバタしている。
「このファイル、海外事業部に届けて欲しいの」
「了解です」
廊下に出て、総務課の扉を閉めると肩の力が抜けた。
「ふぅ」
彼の近くから離れるとホッとするな。
別れ話になるとオフィスラブは大変だなぁ、としみじみ思う。しかも席は隣だし。
そして、無事海外事業部にファイルを届け、エレベーターに乗ろうとしたときだった。
開いた扉を見て、ハッとして息を呑んだ。
辰上社長と藤原専務がエレベーターの中にいたのである。
頭を下げてそのまま閉じるボタンを押すと「乗りなさい」と声をかけられて、それは社長の声だった。
そう言われては乗るしかない。
「失礼します」