子作り婚の行方。~年上で暴君な後輩と、私の秘密の恋~
「そうか」

「愛してるの」

「円花?」と、私を見ているはずの疾風さんが、涙で滲んでいる。

 涙を拭い、しっかりと彼を見つめた。

「だから、助けてくれる? 私に教えてくれる?」

「わかった。――わかったよ」

「疾風さん、一緒に、家族を作りましょう?」

 ああ、そうだな。そうだなと言いながら、彼はまた私を抱きしめた。



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