子作り婚の行方。~年上で暴君な後輩と、私の秘密の恋~
 検診に一緒に来てくれるのはやっぱりうれしい。
 彼は隣にいるだけで頼もしい人だから。



 そしてお昼休み――。

 お昼休みのひととき、水咲き先輩に結婚の告白した。

「わかってたわよー。ふたりが付き合ってるって」

「え! どうしてですか」

 あははと笑う水咲先輩に詰め寄ると、先輩は「気づいたのは私だけじゃないと思うよ」と肩をすくめた。

「だって竜神さん、円花ちゃんだけに優しいし、というか。あれはねー」

「あれって?」

「だからね、竜神さんは出かけるたびに、円花ちゃんの机の上に飴ちゃんとかチョコレートとかこっそり置くでしょ」

 え、見られてた?

「うれしそうに微笑んで置くのよ。あれを見たらもう誰だってわかるって」

 は、恥ずかしい。

「それで公表する気になったきっかけは? 結婚が決まったとか?」

 結婚と言われて思わず頬が上がってしまう。

「ええ、実は」

「おめでとう! いつ?」

 水咲先輩は目を丸くしてにじり寄ってくる。

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