子作り婚の行方。~年上で暴君な後輩と、私の秘密の恋~
結局のぼせるほどシャワーを浴びてしまった。
最後は私のお腹が空腹だと訴えて、ようやくバスルームを出るという始末。
「これじゃ盛りのついた獣だな」
竜神さんが照れたように笑う。
「俺と円花との相性が良すぎるんだな。抑えが効かない」
独り言のように言いながら、ポリポリと頭を掻いている。
彼は経験上で言っているのかもしれないけれど、私は初めてだから比べようがないし、よくわからない。
でも、痛かったり怖かったりはなかった。
むしろ気持ちよかったというか、初めて覚えた快楽の味というか……。
「さあ、今度こそコーヒーを淹れよう。洗濯機使って」
「あ、はい。ありがとうございます」
「言っただろう? 敬語は禁止。それじゃ、まるでセクハラでもしているようだ」
あははと笑って「わかった」と答えた。
「竜神さんはオフィス限定な」
「はい。疾風さん」
うれしそうに目を細め、白い歯を見せる彼にキュンと胸が疼く。
スーツを着ている彼は三十代に見えるけれど、今は年齢よりむしろ若く見える。
整髪剤をつけていないせいで、サラサラの髪が額に落ちていて、上半身裸という無防備なせいかもしれない。
背中を向けてバスルームを出ていく後ろ姿は、背筋もしっかりあって細いのに逞しかった。
着ていても脱いでも凄い。
そんなパーフェクトヒューマンな彼の婚約者が私?……。
本当にいいのかな。
溜め息をつきながら、洗濯機に下着と昨日着ていたブラウスを入れてスイッチを押し、バスローブの前をしっかりと合わせ、ウエストを紐で結んでバスルームを出る。
廊下を進んで入ったリビングは眩しいほど明るかった。
最後は私のお腹が空腹だと訴えて、ようやくバスルームを出るという始末。
「これじゃ盛りのついた獣だな」
竜神さんが照れたように笑う。
「俺と円花との相性が良すぎるんだな。抑えが効かない」
独り言のように言いながら、ポリポリと頭を掻いている。
彼は経験上で言っているのかもしれないけれど、私は初めてだから比べようがないし、よくわからない。
でも、痛かったり怖かったりはなかった。
むしろ気持ちよかったというか、初めて覚えた快楽の味というか……。
「さあ、今度こそコーヒーを淹れよう。洗濯機使って」
「あ、はい。ありがとうございます」
「言っただろう? 敬語は禁止。それじゃ、まるでセクハラでもしているようだ」
あははと笑って「わかった」と答えた。
「竜神さんはオフィス限定な」
「はい。疾風さん」
うれしそうに目を細め、白い歯を見せる彼にキュンと胸が疼く。
スーツを着ている彼は三十代に見えるけれど、今は年齢よりむしろ若く見える。
整髪剤をつけていないせいで、サラサラの髪が額に落ちていて、上半身裸という無防備なせいかもしれない。
背中を向けてバスルームを出ていく後ろ姿は、背筋もしっかりあって細いのに逞しかった。
着ていても脱いでも凄い。
そんなパーフェクトヒューマンな彼の婚約者が私?……。
本当にいいのかな。
溜め息をつきながら、洗濯機に下着と昨日着ていたブラウスを入れてスイッチを押し、バスローブの前をしっかりと合わせ、ウエストを紐で結んでバスルームを出る。
廊下を進んで入ったリビングは眩しいほど明るかった。