合意的不倫関係のススメ
ギシギシと規則的に鳴る、ベッドのスプリング。行為後の冷たくなったシーツで眠るのが嫌で、わざわざ分厚い大判のバスタオルを買った。
「はぁ…はぁ…っ、いいよ、茜…っ」
「ん、んっ、きもち、いい…っ」
仰向けに寝転がった蒼の上で、私は大きく腰をくねらせる。少し体を逸らし後ろに手をつくと、奥に当たって気持ちがよかった。
ここからだと、蒼の顔がよく見える。きゅっと眉根を寄せ、快感を耐えているかのような色っぽい表情。普段はきちんとセットされたヘアスタイルがぐしゃぐしゃに乱れているのも、更に私を興奮させた。
「あぁイク、イクよ茜…っ」
「うん、イッて、蒼…っ」
はぁっという一層荒い呼吸の後、彼の身体が小さく震える。対面座位の姿勢でお互いを抱き締めたまま、私達は暫く甘ったるい余韻に身を任せた。
「今日も最高だった」
半分程勢いをなくした自身からコンドームを外しティッシュに包むと、ささっと手早く後処理を済ませる。彼はそのまま捨てるなんてことは絶対にしない。
きちんと消臭用のビニール袋に入れてから、キッチン奥のダストボックスに入れた。
「おいで茜」
彼には、いわゆる賢者タイムなど存在しないのか。いや、きっとあるのだろうが私にそれを見せたことがない。
軽くシャワーを浴び身を整えた後、蒼はベッドに寝転がり自身の横をぽんぽんと叩く。
私はもそもそとした動きで、彼の腕枕に頭を預けた。
「今日も一日お疲れ」
「ん…蒼もお疲れ様」
「お互い疲れたねぇ」
瞼を閉じると、今にも眠ってしまいそうだ。職場は決して居心地のいいものではないけれど、喚くほどでもない。
働ける場所がある、私にはそれで十分だ。
耳元で、蒼の心臓の鼓動が聞こえる。なんとなく私よりも、低い音を奏でているような気がした。
「おやすみ、茜」
「おやすみなさい、蒼」
セックスで、腕枕で、言葉で、彼は私を癒してくれる。
この幸せは、当たり前のように見えて決して当たり前ではないのだ。
「はぁ…はぁ…っ、いいよ、茜…っ」
「ん、んっ、きもち、いい…っ」
仰向けに寝転がった蒼の上で、私は大きく腰をくねらせる。少し体を逸らし後ろに手をつくと、奥に当たって気持ちがよかった。
ここからだと、蒼の顔がよく見える。きゅっと眉根を寄せ、快感を耐えているかのような色っぽい表情。普段はきちんとセットされたヘアスタイルがぐしゃぐしゃに乱れているのも、更に私を興奮させた。
「あぁイク、イクよ茜…っ」
「うん、イッて、蒼…っ」
はぁっという一層荒い呼吸の後、彼の身体が小さく震える。対面座位の姿勢でお互いを抱き締めたまま、私達は暫く甘ったるい余韻に身を任せた。
「今日も最高だった」
半分程勢いをなくした自身からコンドームを外しティッシュに包むと、ささっと手早く後処理を済ませる。彼はそのまま捨てるなんてことは絶対にしない。
きちんと消臭用のビニール袋に入れてから、キッチン奥のダストボックスに入れた。
「おいで茜」
彼には、いわゆる賢者タイムなど存在しないのか。いや、きっとあるのだろうが私にそれを見せたことがない。
軽くシャワーを浴び身を整えた後、蒼はベッドに寝転がり自身の横をぽんぽんと叩く。
私はもそもそとした動きで、彼の腕枕に頭を預けた。
「今日も一日お疲れ」
「ん…蒼もお疲れ様」
「お互い疲れたねぇ」
瞼を閉じると、今にも眠ってしまいそうだ。職場は決して居心地のいいものではないけれど、喚くほどでもない。
働ける場所がある、私にはそれで十分だ。
耳元で、蒼の心臓の鼓動が聞こえる。なんとなく私よりも、低い音を奏でているような気がした。
「おやすみ、茜」
「おやすみなさい、蒼」
セックスで、腕枕で、言葉で、彼は私を癒してくれる。
この幸せは、当たり前のように見えて決して当たり前ではないのだ。