戻り駅
私がいるから
翌日、目が覚めるとやけに緊張している自分がいた。
昨日は休みだったけれど今日は授業がある日だ。
「う~ん、やっぱり緊張する」
制服に着替えながら心臓がドキドキしてくるのを感じた。
もう何度も行きなれた学校へ行くだけなのに、まるで入学式当日のような緊張感が私を襲っている。
ダイニングへ行き朝食を食べていると、ニュース番組が速報を伝え始めた。
『速報です。優良銀行に押し入った銀行強盗段の主犯格と見られる男が逮捕されました』
その言葉にお味噌汁を噴出してしまいそうになり、慌てて飲み込んだ。
身を乗り出してテレビ画面に釘付けになっていると、犯人の男が警察につれられてアパートから出てくるところだった。
男はうつむいてカメラから視線をそらしているが、その顔には見覚えがあった。
あの白い車の運転手の男だ。
浅黒い顔に小さな目は絶対に忘れることのできない憎い顔。
ニュースキャスターは男らは奪った金で豪遊していたと伝えている。それがまた腹正しいことだった。
良治はお金がなくて切羽詰ってほとんどパニック状態になった。それをこんなヤツらが付け込んで犯罪に引き込もうとしたのだ。
「絶対に許せない!」
箸が折れてしまいそうなほど強く握り締めてそう言い、私は豪快にご飯を口の中へかきこんだのだった。
昨日は休みだったけれど今日は授業がある日だ。
「う~ん、やっぱり緊張する」
制服に着替えながら心臓がドキドキしてくるのを感じた。
もう何度も行きなれた学校へ行くだけなのに、まるで入学式当日のような緊張感が私を襲っている。
ダイニングへ行き朝食を食べていると、ニュース番組が速報を伝え始めた。
『速報です。優良銀行に押し入った銀行強盗段の主犯格と見られる男が逮捕されました』
その言葉にお味噌汁を噴出してしまいそうになり、慌てて飲み込んだ。
身を乗り出してテレビ画面に釘付けになっていると、犯人の男が警察につれられてアパートから出てくるところだった。
男はうつむいてカメラから視線をそらしているが、その顔には見覚えがあった。
あの白い車の運転手の男だ。
浅黒い顔に小さな目は絶対に忘れることのできない憎い顔。
ニュースキャスターは男らは奪った金で豪遊していたと伝えている。それがまた腹正しいことだった。
良治はお金がなくて切羽詰ってほとんどパニック状態になった。それをこんなヤツらが付け込んで犯罪に引き込もうとしたのだ。
「絶対に許せない!」
箸が折れてしまいそうなほど強く握り締めてそう言い、私は豪快にご飯を口の中へかきこんだのだった。