戻り駅
今日は世間は休日だったが、学校の創立記念日が休日になっている私たちの学校は普通授業の日だった。
これから今日も六時間も授業を受けるのかと思うと重たい気分になりノロノロと学校までの道を歩く。家から学校までの距離をこんなにも遠く感じたのははじめての経験だった。
今日は空もどんよりと曇っていて、今にも雨が振り出してしまいそうだ。
私の気持ちを反映したような天気に更に憂鬱な気分になっていると、校門を抜けたところで美紗に声をかけられた。
珍しく登校時間がかぶったみだいだ。
「おはよう琴音! 今日は一段と暗い顔してるね」
元気一杯にそんなことを言う美紗に私は苦笑いを返した。
美紗にとってここ数日の私は常になにかに悩んでいて、暗い顔をしているのだろう。
二人で肩を並べて二年C組の教室へ入るとすでに沢山の生徒たちが登校してきていた。
気持ちが重たいせいで学校までの足取りも重たくなっていたようだ。
「今日は良治来てないんだね」
美紗に言われてわたしは「え?」と聞き返した。
机を確認してみると、確かに良治の姿はない。だけど良治が休んだのは事故当日じゃなかったか……。
自分の記憶を手繰り寄せていると確かに良治はこの日も休んでいたかもしれないという記憶がよみがえってきた。
ただの風邪かもしれない。
これから今日も六時間も授業を受けるのかと思うと重たい気分になりノロノロと学校までの道を歩く。家から学校までの距離をこんなにも遠く感じたのははじめての経験だった。
今日は空もどんよりと曇っていて、今にも雨が振り出してしまいそうだ。
私の気持ちを反映したような天気に更に憂鬱な気分になっていると、校門を抜けたところで美紗に声をかけられた。
珍しく登校時間がかぶったみだいだ。
「おはよう琴音! 今日は一段と暗い顔してるね」
元気一杯にそんなことを言う美紗に私は苦笑いを返した。
美紗にとってここ数日の私は常になにかに悩んでいて、暗い顔をしているのだろう。
二人で肩を並べて二年C組の教室へ入るとすでに沢山の生徒たちが登校してきていた。
気持ちが重たいせいで学校までの足取りも重たくなっていたようだ。
「今日は良治来てないんだね」
美紗に言われてわたしは「え?」と聞き返した。
机を確認してみると、確かに良治の姿はない。だけど良治が休んだのは事故当日じゃなかったか……。
自分の記憶を手繰り寄せていると確かに良治はこの日も休んでいたかもしれないという記憶がよみがえってきた。
ただの風邪かもしれない。