魅惑な副操縦士の固執求愛に抗えない
「まあ、だから……なにが言いたいかっていうと、神凪のことよろしくなって」
託すように言われて、反発心が込み上げてくるのを、ごくんと飲み下した。
神凪さんが素でいられる相手が私だなんて、よろしくなんて言われても。
そんなわけない、佐伯さんは私を買い被りすぎだ。
『本気で惚れさせて』
あんなこと言っても、神凪さんは私のことを好きなわけじゃないと断言した。
そのくせ、速攻部屋に連れ込もうとするとか。
結局遊び……目的は身体?
いや、私の身体なんて全然すごくないし、神凪さんが言う『俺好みの可愛い子』なら、一緒に空を飛ぶCAの中にいくらでもいるじゃない。
口振りからしても、私は彼が今まで相手にしてきた女性とは相当毛色が違う。
ただの気まぐれだろうから、相手にしなければいい。
毎日ハンガーに来られるのは困るけど、仕事の邪魔をされたわけじゃないし、私は彼が飽きるのを待つだけだ。
それなのに、何故だか後ろめたいと言うか、罪悪感と言うか――。
神凪さんが佐伯さんに余計な一言を告げたのは、私が彼に心配してもらえて胸を弾ませたのを、見抜いたからじゃなかろうか。
そうだとしたら、それも私のせいのような気がして後味が悪い。
「…………」
私は黙って唇を噛んだ。
託すように言われて、反発心が込み上げてくるのを、ごくんと飲み下した。
神凪さんが素でいられる相手が私だなんて、よろしくなんて言われても。
そんなわけない、佐伯さんは私を買い被りすぎだ。
『本気で惚れさせて』
あんなこと言っても、神凪さんは私のことを好きなわけじゃないと断言した。
そのくせ、速攻部屋に連れ込もうとするとか。
結局遊び……目的は身体?
いや、私の身体なんて全然すごくないし、神凪さんが言う『俺好みの可愛い子』なら、一緒に空を飛ぶCAの中にいくらでもいるじゃない。
口振りからしても、私は彼が今まで相手にしてきた女性とは相当毛色が違う。
ただの気まぐれだろうから、相手にしなければいい。
毎日ハンガーに来られるのは困るけど、仕事の邪魔をされたわけじゃないし、私は彼が飽きるのを待つだけだ。
それなのに、何故だか後ろめたいと言うか、罪悪感と言うか――。
神凪さんが佐伯さんに余計な一言を告げたのは、私が彼に心配してもらえて胸を弾ませたのを、見抜いたからじゃなかろうか。
そうだとしたら、それも私のせいのような気がして後味が悪い。
「…………」
私は黙って唇を噛んだ。