魅惑な副操縦士の固執求愛に抗えない
「じゃあなんだ? さっきの便での凡ミスは。瞳らしくない」
彼に遠慮なくズケズケと言われて、今野さんはプクッと頬を膨らませた。
「ミスくらいするわよ、私だって。それとも、完璧な愁生には、CAの凡ミスが許せませんか」
「別に俺だって完璧じゃねえし」
神凪さんは彼女に触発された様子で、ムッと唇を結んで大きく腕組みをした。
睨み合う二人……どうやら、たった今まで同じフライトだったようだ。
テンポのいい、遠慮のない会話。
そう言えば神凪さんが、佐伯さんが彼女と付き合い始めた時、報告されたと言っていたっけ。
今野さんとも同期同士だし、親しいのかもしれない。
でもそれだけで、ファーストネームで呼び合うだろうか――?
「どうせ、気もそぞろで乗務するようなCAは不要とか言いたいんでしょ。ごめんなさい。今日は調子悪かったの」
今野さんが、プイと顔を背けた。
不貞腐れた子供みたいな口調に仕草。
神凪さんが言うように、いつも綺麗でカッコいい今野さんらしくない。
「俺はただ、心配してるんだよ」
「心配なんかいらない。次はこんなことないよう、気を引き締めるから。はい、この話はおしまい」
彼に遠慮なくズケズケと言われて、今野さんはプクッと頬を膨らませた。
「ミスくらいするわよ、私だって。それとも、完璧な愁生には、CAの凡ミスが許せませんか」
「別に俺だって完璧じゃねえし」
神凪さんは彼女に触発された様子で、ムッと唇を結んで大きく腕組みをした。
睨み合う二人……どうやら、たった今まで同じフライトだったようだ。
テンポのいい、遠慮のない会話。
そう言えば神凪さんが、佐伯さんが彼女と付き合い始めた時、報告されたと言っていたっけ。
今野さんとも同期同士だし、親しいのかもしれない。
でもそれだけで、ファーストネームで呼び合うだろうか――?
「どうせ、気もそぞろで乗務するようなCAは不要とか言いたいんでしょ。ごめんなさい。今日は調子悪かったの」
今野さんが、プイと顔を背けた。
不貞腐れた子供みたいな口調に仕草。
神凪さんが言うように、いつも綺麗でカッコいい今野さんらしくない。
「俺はただ、心配してるんだよ」
「心配なんかいらない。次はこんなことないよう、気を引き締めるから。はい、この話はおしまい」