魅惑な副操縦士の固執求愛に抗えない
私は、就職と同時に実家を出ている。
今は羽田空港から電車で三十分の駅近くのマンションで一人暮らしだ。
昼から夕方まで仮眠を取って再び起き出し、外出自宅を開始した。
この数年、整備士の同僚くらいとしかつるんでいなかったから、いつもメイクも服装も適当だったけど、人と会う約束となるとそうもいかない。
一応薄くメイクをして、髪は久しぶりにダウンスタイルにした。
二年前に買ってまだ数度しか袖を通していないワンピースを、クローゼットの奥から引っ張り出した。
姿見の前で何度か回転してみたものの、やはりその場しのぎ感たっぷりだった。
それでも、いつもよりはマシとGOサインを出して、羽田空港から電車で数駅のターミナル駅に繰り出した。
この駅は私の通勤途中で、整備士仲間と食事する時にもよく立ち寄る。
遥から聞いた駅ビル内の洋風居酒屋も、以前チームの忘年会で利用したことがあった。
知らない場所ではないし気楽に訪れたものの、予約席に通された途端、愕然とした。
今夜集まるのは、空港で『裏方』として勤務する人とばかり思っていたのに、顔だけ見たことがある副操縦士がいた。
今は羽田空港から電車で三十分の駅近くのマンションで一人暮らしだ。
昼から夕方まで仮眠を取って再び起き出し、外出自宅を開始した。
この数年、整備士の同僚くらいとしかつるんでいなかったから、いつもメイクも服装も適当だったけど、人と会う約束となるとそうもいかない。
一応薄くメイクをして、髪は久しぶりにダウンスタイルにした。
二年前に買ってまだ数度しか袖を通していないワンピースを、クローゼットの奥から引っ張り出した。
姿見の前で何度か回転してみたものの、やはりその場しのぎ感たっぷりだった。
それでも、いつもよりはマシとGOサインを出して、羽田空港から電車で数駅のターミナル駅に繰り出した。
この駅は私の通勤途中で、整備士仲間と食事する時にもよく立ち寄る。
遥から聞いた駅ビル内の洋風居酒屋も、以前チームの忘年会で利用したことがあった。
知らない場所ではないし気楽に訪れたものの、予約席に通された途端、愕然とした。
今夜集まるのは、空港で『裏方』として勤務する人とばかり思っていたのに、顔だけ見たことがある副操縦士がいた。