魅惑な副操縦士の固執求愛に抗えない
他の人たちの職種はパッと見ではわからないけど、女性はみんなしっかりメイクをしていて、綺麗で女らしい服装。
しかも、男女比率はほぼ半々ときたら……。
――これ、合コンじゃないの!?
その時になって、私はようやくハッとした。
私を誘っておいて、遥は参加できないと言っていた。
空港勤務者はほとんどが三百六十五日の交替シフト勤務だし、残念ながら予定が合わないのだろうと、私は勝手に解釈していたけどそうじゃない。
彼女はこの夏、彼ができたばかりだ。
お相手は、仕事では自分にも他人にも厳しくおっかない、私たち航空整備士の間でも恐れられている鬼機長の久遠さんだ。
そういう彼がいる遥が、合コンなんて参加できるわけがない。
だからやっぱり、これは紛れもなく合コンだ。
『大丈夫。杏子に芽唯が来てくれること、話しておくから。知ってるでしょ? 私と同じグランドスタッフで、チェックイン担当の』
遥は搭乗案内業務に就いていて、時々駐機スポットに降りてくることがある。
一度、機体整備に時間がかかり、ボーディングブリッジとの接続がギリギリになってしまった時、彼女の方から状況を訊ねてきた。
しかも、男女比率はほぼ半々ときたら……。
――これ、合コンじゃないの!?
その時になって、私はようやくハッとした。
私を誘っておいて、遥は参加できないと言っていた。
空港勤務者はほとんどが三百六十五日の交替シフト勤務だし、残念ながら予定が合わないのだろうと、私は勝手に解釈していたけどそうじゃない。
彼女はこの夏、彼ができたばかりだ。
お相手は、仕事では自分にも他人にも厳しくおっかない、私たち航空整備士の間でも恐れられている鬼機長の久遠さんだ。
そういう彼がいる遥が、合コンなんて参加できるわけがない。
だからやっぱり、これは紛れもなく合コンだ。
『大丈夫。杏子に芽唯が来てくれること、話しておくから。知ってるでしょ? 私と同じグランドスタッフで、チェックイン担当の』
遥は搭乗案内業務に就いていて、時々駐機スポットに降りてくることがある。
一度、機体整備に時間がかかり、ボーディングブリッジとの接続がギリギリになってしまった時、彼女の方から状況を訊ねてきた。