きっと忘れない
彼との出会い
高校生になったわたしは、お父さんから逃げるように、寮がある高校を選んだ。

そこで彼に出会った。

童顔で、男性にしては低い身長。
だけど可愛らしい笑顔に、わたしはひとめぼれした‐。

「何見てんの?」

少年は不思議そうにわたしを見る。

ジッと見つめていたようだ。

「あ、いや、何でもないです。
⋯え、関西弁?」

少年は笑う。

「兵庫出身で、たまに関西弁出るねん」

「なんか可愛い」

「関西弁が?
全然やで」

少年は少しムッとしている。
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